旧家改修
先代あるいはそれ以前から受け継がれてきた住まい。今から20年ほど前に茅葺屋根、外装、室内のほとんどを改修し終え、建築当時の面影を残しつつも住みよく現代に調和する住まいとなりました。田園地帯にあり蔵もまだ現役で使われていると言えば、どんな住まいか想像に難くありません。
三間続く座敷
私が立っている座敷の入り口はもともと土間。昔の建物は土間から座敷に上がるのが普通。建物の中で土間の役割があり、それが必要であったから。今、こうした住まいの設計をすることはまずありませんし、住んだことがある人も少ないでしょう。しかし日本の伝統的な家屋として誰もの記憶にあるような気がします。
大きな欅の梁、畳、障子、襖、漆喰塗の壁、漆塗りの柱。そこには絨毯にソファ、茶箪笥、飾り気のない電灯が部屋の雰囲気を落ち着かせています。建物の改修は私たちの仕事ですが、味わいのある建物をより落着きと魅力のある住まいにしているのはお客様の感性の良さでしょう。
今回の改修はトイレを和式から洋式に変更、入口の建具も交換。
奥がトイレと洗面所。
玄関を入り吹き抜けを見れば、旧家の面影を感じます。その雰囲気を損ねることがないようにトイレと洗面所の建具を製作。お客様にも気に入っていただけました。
より永く住み続けるためにメンテナンス、修繕、改修等の工事は建物の新旧にかかわらず必要となるもの。伝統的な住まいには今の家にはない魅力がたくさんあります。新築住宅もいいですが、こうして古いものを残していくことも大切なことだと思います。
(トイレの改修で中の写真を撮ってくるの忘れた…)
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